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犬にとってピスタチオは危険な食べ物!その理由と誤って食べてしまった場合の対処法を紹介します

ここ数年で、数あるナッツ類の中でも一大ブームとなっているピスタチオ。お菓子やアイスなどでもピスタチオ味を見かけることが多くなりました。ピスタチオはその栄養価の高さから「ナッツの女王」とも呼ばれ、特に女性の間で人気があります。人間にとっては健康効果の高い食べ物ではありますが、犬に与えるのはおすすめできません。今回は、犬にピスタチオを食べさせない方がいい理由や、誤って食べた場合に考えられる症状、対処法についてご紹介します。

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ピスタチオは犬に与えないほうがベター

ピスタチオ

硬い殻に入った緑色のナッツ・ピスタチオは、カシューナッツと同じウルシ科の植物です。1粒約0.5gとナッツの中では小さいですが、ビタミンやミネラルが豊富で美容や健康に嬉しい栄養素がたっぷり含まれています。

中でも脂質やリン、カリウムが多く、犬に与えると消化不良や膵臓・肝臓への負担がかかるおそれがあります。少量であればすぐに重篤な症状が出るわけではありませんが、大量に摂取すると、肥満や消化不良、肝臓や膵臓のトラブルなどを引き起こす可能性があるため注意が必要です。

それでは次の項で、犬にピスタチオを与えないほうがいい理由を具体的に見ていきましょう。

犬にピスタチオを与えないほうがいい理由

ピスタチオ アイス

ピスタチオの特徴は脂質が多いことにあります。また、ピスタチオのカリウムとリンの含有量はナッツの中でもトップクラス。このほかにも、犬にピスタチオをおすすめできない理由があります。

理由【1】消化不良を起こす可能性がある

ピスタチオの成分には犬が中毒を起こすような毒性はありませんが、ナッツ類は硬いので、犬にとっては消化しにくいものになります。そのため、大量に摂取することで、消化不良による下痢や嘔吐などの消化器症状を起こす可能性があります。

理由【2】ピスタチオ中毒に要注意

以前、ピスタチオに発生したカビによって輸入されたピスタチオがすべて回収されるということが起きました。ニュースでも取り上げられたのでご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。ピスタチオは保存状態によってはアスペルギルスと呼ばれるカビが発生することがあります。

このカビは、犬の肝臓に悪影響を与えるアフラトキシン毒を発生させるため、犬がカビの発生したピスタチオを食べることでアフラトキシン中毒を引き起こすリスクがあります。

理由【3】リンが多く含まれている

リンは犬にとって必要な栄養素ですが、過剰摂取することで腎臓に負担がかかります。特に腎臓にトラブルがあり、リン制限食を食べている犬にとっては、絶対に避けたい食べ物です。

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理由【4】脂質が多く大量摂取すると膵炎を発症する可能性も

近年、増えつつある犬の病気が急性膵炎。犬の膵臓は、消化酵素の分泌や血糖値の調整などの役割を担っている臓器です。その膵臓が、ある日突然炎症を起こす病気が急性膵炎です。

はっきりとした原因は解明されていませんが、高脂肪の食事や肥満の犬に膵炎が多く見られるとされています。ピスタチオには、100gあたり約56gの脂質が含まれていることから、犬が大量にピスタチオを食べてしまった場合は注意が必要です。

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理由【5】肥満の原因になる可能性

栄養価の高いピスタチオは人間にとっては嬉しい効果がたくさんありますが、脂質が豊富なことから犬が摂取すると肥満の原因となりかねません。肥満は足腰に負担がかかるためヘルニアや関節炎、パテラなどのリスクを高めるだけでなく、心臓病や糖尿病などの原因にもなります。また、過剰に摂取することで肝臓や腎臓に負担がかかり、肝臓病や腎臓病を招く可能性もあります。 

理由【6】ピスタチオはウルシ科の植物

ウルシ科の植物には、ウルシオールと呼ばれるアレルギー成分が含まれています。人間がウルシの木に触るとかぶれるのはこのウルシオールの成分によるものです。そのため、犬がピスタチオを食べることで口や顔の周りにウルシオールによるアレルギーを発症する可能性があります。 

また、ピスタチオとカシューナッツはタンパク質の構造が近いとされており、どちらかにアレルギーがある場合にはもう一方にもアレルギー反応が起きる傾向にあります。

愛犬が誤ってピスタチオを大量に食べてしまった場合の対処法

犬

犬がピスタチオを1粒、2粒食べてしまう分には大きな問題は起こりませんが、大量に摂取した場合や下痢や嘔吐などの症状が見られた場合には、動物病院で診断を受けましょう。

対処法【1】どのぐらいの量をいつ食べたかを記録する

犬がピスタチオを食べて、何らかの症状を発症した場合は速やかに動物病院へ連れて行くことが必要です。その際には、いつ、どのぐらいの量のピスタチオを食べたのかをなるべく正確に獣医師に伝えましょう。

対処法【2】自己判断で吐き出させないようにしよう

ピスタチオに限らす、ナッツ類の中毒に対する解毒剤はないため、動物病院ではそれぞれの症状に合わせた処置が行われます。吐かせるために塩水やオキシドールなどを飲ませるといったことはせず、必ず獣医師の判断を仰いでください。

犬がピスタチオを大量に摂取した場合に考えられる症状

犬

ピスタチオは犬の健康に悪影響を与える可能性があるナッツです。また、ピスタチオそのものだけではなく、ピスタチオを使用したプリンやアイスクリーム、クッキーなどの加工品も犬が食べないように注意する必要があります。

症状【1】アレルギー症状

ウルシ科のナッツであるピスタチオには、ウルシオールと呼ばれる天然の化学物質が含まれています。ウルシオールは、アレルギー症状を引き起こすことで知られる物質です。犬がピスタチオを食べたことで、口の周りや顔にかゆみや発疹や赤みが見られた場合は、ウルシオールによるアレルギー症状と考えられます。

症状【2】下痢や嘔吐

犬にとって消化しにくいナッツ類は、下痢や嘔吐といった消化不良の症状を起こす可能性があります。また、殻のままピスタチオを食べてしまった場合は、消化に時間がかかる上、腸閉塞を引き起こす危険性があるため注意が必要です。

症状【3】ピスタチオ中毒の症状

もしピスタチオにカビが発生していた場合は、無気力、食欲不振、黄疸、オレンジ色の尿など肝臓に関する症状が見られる可能性があります。また、最悪の場合は肝不全を引き起こすこともあります。

愛犬がピスタチオを食べてしまわないように気をつけよう

キッチンにいる犬

飼い主が美味しそうに食べていると、犬が欲しがることがよくあります。特に、ピスタチオのように殻を外して食べるナッツは、犬にとっては興味の対象となりかねません。

むいた殻やナッツをテーブルの下に落としてしまうなど、ちょっとした不注意で、犬が簡単に口にしてしまう場合もあります。小型犬にとっては少量でも中毒を起こしてしまう可能性があるのです。また、ピスタチオの殻を食べてしまった場合、腸閉塞を起こす可能性もあるので、実以上に注意してください。

人間の健康に役立つ食材でも、犬にとって必要のない食材は口にしないように気をつけることが大切です。

<参考文献>

博愛会 頴田病院透析センター 栄養部だより「種実類(ナッツ類)の栄養成分」

井上動物病院「ペットに危険な植物」

東京都福祉保健局 たべもの安全情報館「アフラトキシン」

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