ディアハウンドという犬種をご存知ですか?シカ猟に用いられていたサイトハウンド(視覚を活かした獣猟犬)です。スコットランドが原産地なため、スコティッシュ・ディアハウンドとも呼ばれています。 日本では飼育頭数が少ないため見かける機会は少ないですが、アメリカやヨーロッパでは人気が高まりショードッグとしても活躍しています。今回はそんなディアハウンドの性格や特徴、育て方のコツについてまとめました。
ディアハウンドの外見的な特徴
まずは、ディアハウンドの外見的な特徴からご紹介します。
体高や体重・体質
存在感のある大きな体のディアハウンドは、大型犬に分類されています。標準体高・体重は以下といわれており、オスのほうがやや大きい傾向にあります。
- 標準体高:オス76~81cm / メス71~76cm
- 標準体重:オス39~50kg / メス34~43kg
気品あふれる外見ですが、骨太でしっかりとした体格をしています。そして、シカ猟に適したサイトハウンドであることから、視力が優れていることはもちろん、走るスピードが速く抜群のスタミナがあるのも特徴です。
毛色や毛質について
ディアハウンドの被毛は硬めで、ややカールしています。そして毛色は、以下のようにさまざまな種類があります。
- イエロー(薄い茶色)
- グレー
- ダークブルーグレー
- ブリンドル(地色に他色の差し毛が入っている毛色)
- レッドフォーン
- サンディーレッド
また、わずかにホワイトが入っている種類も存在します。
ディアハウンドはこんな性格
ディアハウンドは従順で愛情深く、飼い主を喜ばせることが大好きな性格です。優しく温厚なので、落ち着いて振る舞うことができます。また、子どもや他の犬にも友好的で、自分から攻撃的な態度を取るようなことはあまり見られません。加えて賢く物覚えがよいため、しつけは比較的しやすいほうです。
ディアハウンドを育てるうえでのポイント
ディアハウンドに適した飼育環境や運動量など、育て方のポイントを押さえておきましょう。
お手入れのしかた
ディアハウンドは短毛なので、週1〜2回ブラッシングをすれば大丈夫です。ピンブラシで優しくとかして整えましょう。特に脇の下や内股は摩擦により毛がもつれやすいため、よくチェックしてあげてください。
運動量はかなり必要
ディアハウンドはかなりの運動量が必要です。60分程度の散歩を1日2回は行い、運動欲求を満たしてあげるようにしましょう。また、走ることが得意なので、ドッグランで自由に走り回れる機会をなるべく作ってあげることも大切です。加えて、ボール遊びなど狩猟本能をかき立てる遊びも喜びます。
育てるための環境
ディアハウンドの寝床や1日の中でよく過ごす場所には、クッション性のある柔らかい素材のものを敷いてあげるようにしましょう。ディアハウンドは体重が重いため、床が固い場所で長時間過ごし体に圧力がかかると、床ずれを起こすことがあるからです。
また、高温多湿の夏の暑さに弱いため、温度管理をして室内を涼しく保つよう心がけましょう。運動をしたわけでもないのに舌を出してハアハアとしている、水を頻繁に飲むなどが見られるときは暑いと感じているサインです。
エアコンの設定温度を何度にすればよいかは、部屋の広さによって異なるので、愛犬の様子を見て調節してあげてください。
優しくフレンドリーなディアハウンドは育てやすい犬種
ディアハウンドは体が大きく体重もそれなりにあるため、育てる際はスペース面だけでなく、床ずれ防止の工夫などもする必要があります。また、毎日の十分な散歩も欠かせません。しかし優しく温厚で、子どもや他の犬にも友好的に振る舞える性格の持ち主であることが多いため、大型犬の中では比較的育てやすい犬種と言えます。
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