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チワワの下痢、なにが原因?病院に行くかどうかの判断基準って?

犬は些細な理由から下痢をすることがありますが、何日も続いていたり、血が混ざっている、嘔吐するなどの様子が見られたら心配になりますよね。そこで今回は、犬が下痢をしてしまう原因と、様子を見てもいいケース、病院に行ったほうがいいケースについてご紹介します。

健康管理/病気

犬の下痢は異常がある場所によって分類される

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犬はストレスや消化不良などさまざまな原因から下痢をすることがありますが、「小腸」に異常があるのか、「大腸」に異常があるのかに分けられます。

小腸性の下痢

小腸は食べ物を消化し、身体に必要な栄養分を吸収する器官です。小腸に何らかの異常があり起こる下痢の特徴は以下の通りになります。

  • 便の量:多くなる
  • 便の回数:変わらない・やや増える
  • 便の状態:黒っぽい

小腸性の下痢は、何日も続くと体重が減ってしまうことが多いです。嘔吐を併発すると脱水症状に陥りやすくなるため、重症化してしまうケースも少なくありません。

大腸性の下痢

大腸は電解質と消化物の水分を吸収し、便を作る器官です。大腸に異常があり起こる下痢の特徴は以下の通りです。

  • 便の量:少なくなる
  • 便の回数:増える
  • 便の状態:血便・粘液便

小腸性の下痢とは異なり、体重の減少や嘔吐はあまり見られません。排便の姿勢をとるものの出ない「しぶり」が見られることがあります。

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下痢の種類と原因

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下痢の原因を探るにあたっては、下痢の症状が出てからの時間経過で分類することが一般的です。急性と慢性に分けられます。

急性の下痢

下痢の症状が出て間もない場合、または短期間(数日)だけ続く下痢を「急性下痢」といいます。犬の急性の下痢は短期間で症状がなくなることが多いですが、中には急激に症状が悪化するケースもあるので注意が必要です。主な原因は以下のようなものが考えられます。

  • 食事
  • ストレス
  • 誤飲・誤食
  • 寄生虫
  • ウイルス
  • 細菌 など

■食事が原因

食べすぎ、ドッグフードやおやつの変更、食べたことない食べ物の摂取、水分の摂りすぎ、質の悪い食べ物の摂取などにより下痢をしてしまうことがあります。

■ストレス

生活環境の変化や嫌いなイベントがストレスとなり、下痢が引き起こされることがあります。動物病院に行った、トリミングサロンで苦手な爪切りをした、ペットホテルに預けられていた、引っ越した、近所で工事をしている、花火大会があったなどが原因となり下痢をしてしまうのです。ストレスに弱い小型犬や老犬によく見られます。

■誤飲・誤食

お散歩中の拾い食いや、おもちゃの破片、ゴミ、小さな雑貨、犬にとって有害な食べ物などを食べてしまった場合、下痢をしてしまうことがあります。嘔吐を伴うことが多く、食べてしまったものによっては早急に処置が必要なケースもあります。

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■寄生虫

回虫、瓜実条虫、鞭虫、鉤虫などの寄生虫が原因となって下痢をしてしまうことがあります。感染経路は母犬や兄弟犬、飼育環境である場合が多く、回虫は人に感染すると深刻な後遺症をもたらす可能性もあるので注意が必要です。

寄生虫が原因で下痢をしている場合、便に寄生虫がいることが多いため、動物病院を受診する際に排泄物を持参すると診察の助けになります。水分を吸収してしまわないよう、ティッシュやキッチンペーパーは避け、ラップやアルミホイルで包んで、ビニール袋に入れ持参してください。手の第一関節ほどの量で十分です。

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■ウイルス

犬パルボウイルス、犬ジステンパーウイルス、犬アデノウイルス、犬コロナウイルスなどのウイルスが原因となり下痢をしてしまうことがあります。感染力、致死率の高いウイルスが多く、有効な治療法もないため、コアワクチンの接種が必要となります。

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■細菌

サルモネラ、大腸菌、カンピロバクターなどの細菌が原因で下痢を起こすこともあります。子犬や抵抗力が落ちている犬は感染リスクが高まるので、注意が必要です。重症化すると発熱や脱水症状を引き起こします。

慢性の下痢

3週間以上続く下痢を慢性下痢と言います。難治性のことが多く、原因もさまざまですが、主な原因として以下のようなものが挙げられます。

  • 膵炎
  • 悪性腫瘍
  • 膵外分泌不全
  • アジソン病(副腎皮質機能低下症)
  • 炎症性腸疾患(IBD)
  • 食物アレルギー など

急性下痢と同様、ストレス・寄生虫(ジアルジア・コクシジウム)・ウイルスが慢性下痢の原因となることもあります。

■病気

膵炎、悪性腫瘍、膵外分泌不全、アジソン病(副腎皮質機能低下症)などの病気が原因となって下痢をしていることもあります。食欲不振や元気がないなどの様子が見られたら動物病院へ連れて行きましょう。

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■食物アレルギー

食べ物に含まれているたんぱく質に免疫が過剰に反応することで起こる食物アレルギーが原因となっていることもあります。遺伝的な要因が関わっていると考えられています。皮膚のかゆみや脱毛などの症状のほかに、下痢が見られることがあります。

病院に行くべきかどうかの判断基準について

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犬が下痢をした場合、様子を見ていいのか、すぐに動物病院に連れて行った方がいいのか迷いますよね。ここでは、様子を見てもいいケースと、動物病院に行くべきケースをご紹介します。

緊急性【低】

  • 下痢の頻度が少ない
  • 血便はない
  • 嘔吐はしてない
  • 元気がある
  • 食欲がある
  • 原因が分かっている

ドッグフードを変えた、ご飯を食べすぎた、環境が変わったストレスなどの理由であれば、そこまで緊急度は高くありません。1~2日ほどであれば様子を見ても大丈夫です。ただし、下痢以外の症状も見られる場合には獣医師に相談しましょう。子犬や老犬の場合は、急激に症状が悪化することもあるため、迷わず動物病院へ連れて行ってください。

下痢をしているものの元気があるという場合は一過性であることが多く、基本的には1~2日で治りますが、2~3日経っても続く場合は動物病院を受診しましょう。

緊急性【高】

  • 嘔吐がある
  • 水のような下痢(水様便)
  • 血便
  • 黒色便
  • ゼリー状の便
  • 食欲がない
  • 元気がない
  • 体重が減っている
  • 3日以上下痢が続いている

誤飲、中毒の恐れのある食べ物の誤食、腫瘍、重度の病気などが原因の場合、緊急性が高くなります。

おもちゃの破片や電池などを飲み込んでしまった、犬にとって中毒性のあるものを食べてしまったという場合、嘔吐を伴うことが多く、誤飲したものによっては緊急の対処が必要になるケースもあるため、早急に動物病院を受診しましょう。

さまざまな病気の症状として下痢を起こすことがあります。何日も下痢が続いていたり、元気がない、血便が出ているなどの様子が見られたら、獣医師に相談してください。

子犬や老犬の場合は

数日様子を見ても問題ないのは成犬だけであり、子犬や老犬の場合はできるだけ早く動物病院を受診しましょう。子犬や老犬は免疫力が弱く、体力もないので、様子を見ている間に症状が悪化することも珍しくありません。特に子犬は低血糖症を起こして意識障害を起こすこともあります。老犬の場合、何らかの病気が原因となって下痢をしていることも多いです。

下痢や嘔吐により脱水症状を引き起こしてしまうと命に関わることもあるため、普段と様子が違うと思ったらすぐに動物病院へ連れていってあげてください。

愛犬が下痢をしているときにできること

下痢の症状が重くない場合、自宅で飼い主さんができることとしては、半日~1日の絶食です。絶食することで胃腸を休ませ回復を助けましょう。下痢をしていると脱水症状を起こす可能性があるため、水は常温のものを少しずつ与えてください。ただし、嘔吐もみられるときは水を与えるのも控え、そのまま動物病院へ連れていきましょう。

絶食後はドライフードをふやかして消化に良いものを少しずつ与えてください。胃腸に負担をかけないように、ゆっくり元の量に戻すようにしましょう。

糖尿病を患っている子の場合、絶食することで低血糖状態に陥ってしまうことがあるので、自己判断で絶食させるのは避け、獣医師の指示を仰いでください。

市販の下痢止めは与えないのがベターです。辛そうだからと言って安易に飲ませるのはやめましょう。ビオフェルミンなどの整腸剤は飲ませても問題ないことがほとんどですが、人間用と犬用では用量と配合されている成分が異なるので、かかりつけ医に相談してからの方が安心です。

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チワワの下痢を予防するには

チワワ

犬は下痢をしやすいとはいえ、なるべく辛い思いはさせたくないですよね。飼い主さんが愛犬のためにしてあげられることをご紹介します。

食事面

犬が下痢をしてしまう原因は、ご飯の食べすぎや新しいドッグフードが身体に合っていないことがほとんどだと言われています。食べすぎは肥満にも繋がるので、愛犬に適したご飯の量を把握することからはじめましょう。ドッグフードを変える場合は、いきなりすべて飼えるのではなく、1~2週間ほどかけて少しずつ切り替えていくことが大切です。

また、特定の食物に対するアレルギー反応という可能性もあります。ご飯のあとすぐ下痢をする、身体を痒がっている、脱毛しているなどの様子が見られる場合は食物アレルギーが原因かもしれません。動物病院でアレルゲンを特定する検査を受けることをおすすめします。

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環境面

小型犬であるチワワはストレスを感じやすいと言われています。そのため、できるだけストレスを感じない環境を整えてあげることで下痢を予防できるかもしれません。安心できる寝床や快適な室温はもちろん、子犬のころからしっかり社会化をしておくことで大きな音や未知のものに対しての恐怖心からくるストレスは軽減することができるでしょう。また、身体のどこを触られても大丈夫なようにしつけておくと、普段のお手入れやトリミングサロンにも苦手意識がなくなります。

運動不足がストレスの原因となっているのであれば、長めにお散歩に行ったり、ドッグランに連れて行ってあげるのがおすすめです。チワワは飼い主さんのことが大好きな犬種なので、お留守番が多くコミュニケーションがあまりとれていないとストレスを感じていることもあります。ストレスは下痢だけでなく無駄吠えや噛み癖などの問題行動の原因にもなるため、忙しくてもなるべく愛犬と一緒に遊ぶ時間を作るようにしましょう。

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誤飲・誤食に注意

誤飲・誤食はどんな犬であっても危険ですが、身体が小さいチワワはその影響が顕著にあらわれることがあります。特におもちゃや電池、雑貨などの異物は消化することができないので、腸閉塞を起こしてしまうことも珍しくありません。腸閉塞を起こしてしまった場合、すぐに手術が必要となります。自己判断で吐かせたりせず、すぐに動物病院へ連れて行ってください。

誤飲・誤食を防ぐには、愛犬の手の届く範囲に誤飲・誤食する恐れのあるものは置かないようにしましょう。子犬期は特に何でも齧る傾向にあるので、注意が必要です。思いもよらない場所に入り込んでいたり、壁紙やティッシュを齧ることもあります。お留守番させるときはサークルに入っていてもらうのが安心です。

異物を誤飲・誤食した場合にみられる下痢は危険度が低いとされていますが、愛犬の様子に異変が見られなくても念のため動物病院を受診することをおすすめします。

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ワクチン接種で予防しよう

ウイルスが原因の下痢は、定期的なワクチン接種が効果的です。犬パルボウイルスや犬ジステンパーウイルス、犬アデノウイルスによる子犬の致死率は高いので、1年に1回ワクチンを接種するようにしましょう。

判断に迷ったら動物病院に連れて行こう

チワワ

犬が下痢をするのは珍しいことではないので、動物病院に行かず様子を見ているという飼い主さんも多いかもしれません。しかし、はじめは軽症でも、だんだん重症化したり、急速に症状が悪化することも多いです。免疫力の低い子犬や抵抗力の落ちている老犬は、様子を見ず、すぐに動物病院へ連れて行くことをおすすめします。

下痢の中には急を要するケースもあるので、成犬の場合であっても嘔吐や食欲不振など他の症状も見られる場合には、なるべく早めに受診するようにしてください。

誤飲・誤食や、ウイルスによるものは事前に対策することで予防することができるので、普段から安全な環境づくりや健康管理に努めましょう。

ただの下痢だと思わずに、愛犬の様子に異変を感じたら迷わず獣医師に相談するようにしてくださいね。

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