ぶさかわ犬としてフレンチブルドッグとともに人気のあるパグ。特徴的な見た目はもちろん、コミカルな「パグ座り」や「パグ走り」などの行動や、人間のようにいびきをかいて眠る姿など、まるで人間のような姿に魅了される人は後を絶ちません。しかし、人気の犬種となると気になるのがお値段ですよね。そこで本記事ではパグの価格相場や、生体価格に影響を与える要因についてご紹介します。
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パグの価格相場について
鼻が短い犬の中でも特に人気のあるパグですが、どれくらいの価格なのか気になる方も多いのではないでしょうか。2024/10/17現在、ブリーダーサイトに掲載されているパグの子犬やペットショップのサイトに掲載されているパグの子犬の価格を見てみると、だいたい20~50万円台の子が多いものの、ペットショップによっては10万円以下の子もいれば、ブリーダーサイトでは66万以上の高値がつけられている子もいました。
毛色別にみると、フォーンよりもブラックのほうが全体的にやや高めという印象です。アプリコットやシルバーの毛色の子は掲載されていませんでした。
他の犬種よりもやや高めなのはなぜ?
販売場所によって価格に差はあるものの、パグは他の犬種と比べて高めに価格が設定されていることも珍しくありません。これは人気犬種という要素のほかに、短頭種が自然分娩だと出産時のリスクが高い(難産になるケースが多い)ことが関係しています。
短頭種の犬は子犬の頭や肩幅が大きく、骨盤や産道を通過するのが難しいため、帝王切開が選択されることが多いです。そのため出産に際しては獣医師による手術を伴うことで費用がかかるので、生体価格も高めに設定されることが多いと言われています。
犬は安産というイメージが強い方も多いかもしれませんが、難産になりやすい犬種も実は多く、チワワやヨークシャーテリアなどの超小型犬やフレンチブルドッグやパグなどの短頭種は難産の代表犬種です。その他にも、肥満、痩せすぎ、高齢などの要因も難産のリスクが高まります。
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迎え入れる場所によって値段が違う理由って?
生き物の生体価格はペットショップやブリーダーによって大きく異なりますが、なぜ同じ犬種なのに値段がこんなにも違うの!?と驚いたことはありませんか?
実は犬をはじめ生き物には「定価」がありません。そのため、各々が好きな価格で販売できるということが関係しています。
犬の生体価格は犬自身の要素のほかに、仕入れルートや輸送費、中間マージン、需要、飼育環境、地域の物価、さらには客層なども踏まえて決定されているので、たとえ系列店であっても地域によって価格が異なるということがよく起こるのです。
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生体価格に影響する犬自身の要素とは?
犬の販売価格にはさまざまなものが影響することが分かりました。ここでは販売価格に大きく関わる犬自身の要素について詳しく見ていきましょう。
①月齢
月齢は犬の価格に大きく影響する要因となります。動物愛護法により生後56日経っていないと展示・販売することができないため、ペットショップやブリーダーから迎えることができる子犬は最も若齢で生後約2ヶ月頃ということになります。
この時期の子犬は可愛らしいことはもちろん、なるべく早い段階からしつけを始めたい、できるだけ長い間一緒にいたいと思ってる人が多いことから需要が高く、パグに限らず高値がつけられることが一般的です。
生後3ヶ月を過ぎると少しずつ値段が下がっていく傾向にあります。
②性別
犬は基本的にオスよりもメスのほうが価格が高くなる傾向にあります。これはメスが妊娠・出産できるためブリーダーさんが抱えていることが多く市場に流通しづらいことや、メスのほうが飼いやすい性格をしていると言われることが多いこと、そもそも出生数が少ないことなどが関係していると考えられています。
③毛色
毛色によっても価格は大きく変わります。パグの場合、フォーン、ブラック、アプリコット、シルバーの4種類がありますが、日本ではアプリコットやシルバーは珍しいため、見かけることが少ないです。そのため、これら2色のパグはフォーンの毛色の子に比べると高値がつけられる可能性が高いでしょう。
フォーンの次にブラックが多いとは言われていますが、それでもフォーンと比べるとやや希少なため、比較的高い値段設定となっていることが多いです。しかし同じ毛色であってもその他の要因によって価格は大きく異なります。
ほかの犬種の場合、毛量や模様の出方、毛質、光沢なども価格に反映されることがあります。
④血統
両親犬、もしくはどちらか片方がチャンピオン犬の場合、その子犬の価格は高くなります。チャンピオンになるのは容易ではないことや、ジャパンケネルクラブで定められている犬種標準に近い容姿(その犬種の理想的な見た目)をしている可能性が高いと予想されることが関係しています。そのため、血統書のない犬は血統書がある犬と比べると比較的安い値段であることも多いです。
ただし、血統書は血筋を証明するためのものであり、ドッグショーや競技会に参加したい、繁殖させたいというわけではなく一般家庭でパートナーとして迎える分には、血統書がないことによるデメリットはありません。犬種標準においても同じで、スタンダードから外れているからと言って問題があるわけではないのです。
⑤顔立ち、サイズ
目の大きさやマズルの長さ、鼻と目の位置のバランス、体型、噛み合わせなども価格に影響する要素となることがあります。パグの場合、より鼻ぺちゃな子、しわが多い子が人気の傾向にあり、耳はボタンイヤーが望ましいようです。
犬種によって体型に種類があったり、キツネ顔やタヌキ顔などの顔立ちに違いがある場合もありますが、一般的に人気のあるタイプのほうが値段が高くなります。
⑥健康状態
先天的に異常を抱えていたり健康状態がよくない子は値段が安くされることも珍しくありません。犬種標準から外れている、毛色にミスカラーがあるなどの理由であれば大きな問題はありませんが、健康状態においてはお迎えした後に医療費がかさんでしまうことが考えられます。安い=悪い犬というわけではありませんが、なぜ安いのか理由を知ったうえでお迎えすることが大切です。
値段が高ければいいというわけではない
パグは難産になりやすいことや1回の出産で生まれる子犬の数は3~5匹ほどであることから他の犬種と比べて値段が高くなる傾向にあります。しかし、犬の値段は犬種標準に近いほど高くなるほか、それ以外にも値段に影響する要素がたくさんあり、それらが複雑に合わさって決められているため、高い値段がつけられているからいい犬だ、というわけではありません。犬を迎える際にはその子の健康状態や相性、販売側の飼育環境なども総合的にチェックするようにしましょう。
また、短頭種であるパグは熱中症になりやすいため、24時間365日エアコンでの温度管理が望ましいです。さらに短頭種特有の身体構造上、呼吸器トラブルを抱えやすいことや皮膚トラブル、目の怪我も多い傾向にあります。犬は迎えた後も継続的に安くないお金が十数年にわたりかかりますが、パグはこのような面からもお金がかかりやすいと言われているので、経済的な余裕があるかも含めて検討するようにしてくださいね。
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