ダブルコートの被毛を持つポメラニアンは、抜け毛が多く毛玉もできやすいので日々のブラッシングが欠かせません。しかし、犬用ブラシにはさまざまなタイプがあり、ポメラニアンにはどのブラシを使えばいいのか迷ってしまったことはありませんか?今回は、ポメラニアンのブラッシングに適しているブラシやそれぞれのブラシの特徴についてご紹介します。
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なぜブラッシングをしなければいけないの?
毛並みを整えるブラッシングは長毛種のみ行えばいいと思われがちですが、短毛種にとっても必要なお手入れです。まずはじめに、犬にとって欠かせないブラッシングの役割について見ていきましょう。
抜け毛を取り除いて皮膚病予防
犬の抜け毛は床に落ちることもありますが、身体に残ったままになることも多いです。特に長毛種は抜け毛が落ちず、被毛に絡まってしまうケースも少なくありません。そのままにしていると毛玉ができたり、通気性が悪くなって蒸れることで皮膚トラブルの原因になるので、身体に残っている抜け毛を取り除くためにこまめなブラッシングが欠かせないのです。
また、身体に残っている状態で抜け毛を取り除くことができればお掃除の負担を軽くすることができます。ブラッシングすることは抜け毛対策としても効果的なのです。
皮膚や身体の異常に気がつくことができる
ブラッシングは愛犬の皮膚の状態をチェックすることができる絶好の機会です。脱毛している、皮膚が赤い、腫れているなどの異変にいち早く気がつくことができれば早期治療に繋がります。
ポメラニアンは長い被毛にほこりやごみを巻き込みやすいですが、毎日ブラッシングをすることで皮膚トラブルの予防にもなりますし、ノミ・ダニに寄生された場合でも早期発見することができます。
血行促進になる
ブラッシングにはマッサージ効果があり、血行が促進されることで代謝が良くなるので皮膚トラブルが起きにくくなります。
また、ブラッシングすることはスキンシップの時間にもなるので、よりよい関係を築くためにもおすすめです。
犬用ブラシの種類について
犬用ブラシにはさまざまな種類がありますよね。どんな被毛タイプでも使えるものもあれば、長毛種向け・短毛種向けなど、用途が限られているものもあるので、愛犬にあったブラシを選ぶことが大切です。ここではブラシの種類と特徴をご紹介します。
コーム
毛流れを整えたり、毛玉やもつれがないかチェックする際に使います。細かい目と粗い目が1つになっているタイプもありますが、毛量の多いポメラニアンは細かい目だと引っかかる可能性が高いので、粗い目の方で梳かしてあげるのがおすすめです。
スリッカーブラシ
スリッカーブラシは先端のピン(針金)の部分がくの字に曲がっており、抜け毛を取り除いたり、もつれをほぐしたりするのに最適なブラシです。長毛種・短毛種・巻き毛などさまざまな被毛タイプに使うことができます。ピンが根元まで届き、毛玉をほぐしたり長い被毛を梳かすのに便利なので、長毛種やダブルコートには特におすすめと言われています。
さまざまな大きさが販売されていますが、顔周りや耳周りは小さめのスリッカーブラシ、背中やお腹などは普通のサイズといったように使い分けるといいでしょう。
ピンの硬さが異なるソフトタイプとハードタイプがあり、基本的にはもつれ具合で使い分けます。しかし、ピンは針金でできているので力加減を間違えると皮膚を傷つけてしまう恐れもあり、普段使いや初心者の人であればソフトタイプが良いかもしれません。
痛みを感じるとブラッシングそのものが嫌になってしまうので、あらかじめ自分の腕などで力加減を確認しておくようにしましょう。柄の部分を親指と人差し指でつまむようにして持つと力が入りにくいです。ななめに動かすと皮膚を傷つけてしまうので水平に動かすようにしてください。
スムースコートと言われる超短毛種(チワワ・ミニチュアダックスフンド・パグ・フレンチブルドッグ・ドーベルマンなど)の犬には皮膚への刺激が伝わりやすいです。そのため、刺激の強いスリッカーブラシの使用は避けましょう。
スクラッチャーブラシ
スクラッチャーブラシは抜け毛が多いダブルコートの犬種にぴったりのブラシです。コームやスリッカーブラシで毛玉やもつれをほぐした後に使うことで、身体に残っている抜け毛を集中的に取り除くことができ、換毛期に大活躍します。ポメラニアンの換毛期の抜け毛の量に悩まされている飼い主さんには1度は使ってほしいタイプです。
ただし、先端が刃になっているのでスリッカーブラシと同じく皮膚に当たらないよう力加減に気をつけなければいけません。また、毎日使うと皮膚や被毛によくないので週に1回程度の頻度で使うようにしましょう。
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ラバーブラシ
ゴムやシリコンでできているので皮膚への刺激は少なく、抜け毛やほこりの除去に役立ち、丸洗いもできる便利なブラシです。長毛種にも短毛種にも使えますが、特に柴犬やラブラドールレトリバーなどの短毛種のブラッシングに適しています。
毛玉やもつれをほぐすのには向いていないので、長毛種に使用する場合はスリッカーブラシなど他のブラシと併用するのがいいでしょう。ただし、顔周りや足など毛足の短い部位には役立ちます。プードルやヨークシャーテリアなどのトリミング犬種には向いていません。
手袋のように手にはめて使うタイプのブラシであれば、身体を撫でてあげるだけで毛が絡まるので楽チンです。どうしても普通のブラシは苦手!という子はこのタイプを使ってみてください。ソファやカーペットに落ちた抜け毛のお掃除にも活躍します。
ピンブラシ
ピンの先端に玉がついているので肌あたりが優しいブラシです。目が粗く長毛種の普段のお手入れにおすすめで、フルコートのヨークシャーテリアやマルチーズにぴったりのブラシです。しかし、毛玉をほぐしたりもつれを取るのは向いていません。
獣毛ブラシ
豚毛や猪毛などの毛を使用したブラシです。静電気が生じにくく、ほこりやごみを取り除くのに役立ちます。どんな被毛タイプにも使えますが、特に短毛種のお手入れに向いています。艶だしを目的として仕上げに使われることが多いブラシです。
ポメラニアンにぴったりなブラシはどのタイプ?
長毛種でダブルコートであるポメラニアンのお手入れに適しているブラシは以下になります。
- コーム
- ピンブラシ
- スリッカーブラシ
- スクラッチャーブラシ
毎日のお手入れはコームで毛玉やもつれがないかを確認してから、ピンブラシやスリッカーブラシで全体をブラッシングしましょう。
換毛期に入って、毎日ブラッシングしてるのにキリがない!となったら、スクラッチャーブラシを使ってみてください。換毛期は毎日ブラッシングをして死毛を取り除くことが望ましいですが、スクラッチャーブラシは毎日使うと皮膚や被毛を傷つけてしまう恐れがあるので、使用頻度に気をつけてくださいね。
また、換毛期は梳かしても梳かしても被毛が抜ける時期です。「1回ですべて取り切ろうとしない」、「長時間ブラッシングしない」よう気をつけましょう。
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ポメラニアンに合ったブラシを選ぼう
ポメラニアンは綺麗な毛並みを保つためにも、皮膚トラブルを防ぐためにもブラッシングが欠かせません。しかし、ブラッシングを嫌がる子は少なくなく、「毎回暴れて大変・・・」とお困りの飼い主さんも多いです。
ブラッシングをスムーズにするためには、子犬の頃から慣れさせることはもちろん、愛犬の被毛に合ったブラシを使うことも重要です。値段の安い商品はお財布に優しく魅力的ですが、粗悪なものもあるので注意してください。特にスリッカーブラシやスクラッチャーブラシは針金や刃の質が悪いと皮膚を傷つけてしまうこともあります。
犬の皮膚は人間と比べてとてもデリケートなので、優しくブラッシングすることを心がけ、愛犬の健康を守ってあげましょう。
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