飼い主さんご自身が、内科や皮膚科などで「アレルギー検査」を受けた経験はありますか?アレルギーと言ってもさまざまな種類のアレルギーが存在します。
犬が近くにいる時に、くしゃみが出たり目が痒くなったりすると、もしかしたら犬アレルギーかも、と思ってしまいますよね。 犬アレルギーを持っていたら犬を飼えないかもしれない、と心配になる方もいるかと思います。もし犬アレルギーだとしても、症状の度合いによっては犬を飼うことは可能です。 ここでは、犬アレルギーの検査方法や費用について詳しく解説していきます。犬アレルギーでも飼いやすい犬種も紹介しているので、参考にしてみてください。
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犬アレルギーの検査はどこで受けられる?
犬アレルギーの原因は、犬の体毛やフケ、体液、毛に付着したダニなど、理由はさまざまです。犬と接した時に、これらの原因がアレルギーを引き起こす可能性を持っています。 犬アレルギーを発症すると、下記のような症状が現れます。
■犬アレルギーの主な症状
- 目、肌の痒み
- 発疹
- 咳、くしゃみ
- アナフィラキシーショック
今まで普通に犬と接してきたのに、突然犬アレルギーを発症することもあります。少しでもアレルギーの兆候を感じたら、病院でアレルギー検査を受けてみましょう。
犬アレルギー検査は何科?
アレルギー検査は、症状に合わせた診療科を選ぶと良いでしょう。皮膚のかゆみならば皮膚科、目のかゆみならば眼科、呼吸器系ならば内科といったような具合です。アレルギー科という専門の診療科が用意されている場合もあります。
症状がなくても、犬アレルギーがあるかどうかを調べたい旨を医師に伝えることで、アレルギー検査を受けさせてもらえます。
赤ちゃんや子どもでもアレルギー検査は可能
アレルギー検査は小児科でも行っているので、赤ちゃんや子どもでもアレルギー検査を受けることができます。医師によっては、アレルギー検査に年齢制限を設けている場合もあるので、事前に確認をしておくと安心です。
もし赤ちゃんや子どもに犬アレルギーの兆候が見られたら、その後の日常生活で気をつけるべきことが沢山出てきます。すぐに医師に相談するようにしましょう。
犬アレルギーの検査方法とかかる料金の目安
アレルギー検査は、血液検査を行うことが一般的です。血液検査の中にもいくつか種類があり、それぞれ検出するアレルゲンの項目数や料金が違います。検査結果は項目のアレルゲンに対し、陰性か陽性かで判断されます。
病院によって取り扱っている検査方法が異なるので、自ら指定することはできません。今回は検査項目に、犬アレルギーの原因「イヌ皮屑」がある検査方法を4つ紹介します。
犬アレルギー検査1.犬アレルギーだけを安く検査できる「RAST」
「RAST」は、アレルゲンの疑いがある項目を1個から指定して検査できる方法です。検査項目を増やすこともできますが、保険が適用されるのが13項目までとなっています。検査結果は1日~1週間ほどで分かります。
料金は保険が適用され、3割負担で、1項目約800円~1000円です。犬アレルギーの他に知りたい項目があれば、追加で調べることができます。最も安く犬アレルギーを検査したいならば、「RAST」が最適です。
犬アレルギー検査2.検査結果が最短20分「イムノキャップラピッド」
「イムノキャップラピッド」はダニや花粉などを含めた、8項目のアレルゲンを検査できる方法です。採血方法は、指先から僅かな血を採るだけなので、子供でも安心して受けることができます。
検査結果は20分~30分程度で分かるので、後日診察を聞きに来る手間もありません。料金には保険が適用され、3割負担で約3,000円~4,000円です。
犬アレルギー検査3.39項目のアレルゲンを検査「View39」
「View39」は1回の検査で39項目ものアレルゲンを検査できます。犬の他にも、食物や花粉のアレルゲンを検査したい方におすすめです。
料金には保険が適用され、3割負担で約5,000円~7,000円です。検査結果は約1週間ほどで分かります。
犬アレルギー検査4.自宅で簡単!アレルギー検査キットが便利
アレルギー検査キットを使うことで、自宅でも簡単に犬アレルギーかどうかを調べられます。料金は7,000円~30,000円と、病院でのアレルギー検査よりは多少費用がかかります。
検査方法は、検査キットをネット通販で購入し、指先の血液と申込書を検査所へ返送するだけです。数日後に郵便かメールで結果を通知してくれます。 注意点として、検査項目の中に「イヌ皮屑」があることを必ず確認しておきましょう。
- 商品名:室内ペットアレルギー検査キット(アレルゲン3項目)
犬アレルギーでも犬と一緒に暮らすことはできる?
検査の結果、犬アレルギーが陽性だったとしても、必ずアレルギー症状が発症するとは限りません。血液検査だけでは、症状の度合いまでは分からないからです。
つまり、症状が酷くなければ、アレルギーを防ぎながら犬と過ごすこともできます。次に、日ごろからできるアレルギー対策を紹介します。
日常でできる犬アレルギーの対策
日常の中でできる犬アレルギー対策として、犬の体毛やフケ、体液、毛に付着したダニを吸い込んだり、体に付着したままにしないことが大切です。
■犬アレルギーの基本的な対策
- こまめな換気、掃除、ブラッシング
- 犬自身に服を着せる(服は毎日清潔なものに取り替える)
- 週1回程度、犬のシャンプーをする
- 犬と一緒に寝ない
- 毛の着いた服は着替える
- 犬に触ったら手を洗う
一見厳しそうにも見えますが、症状の程度によっては、触れたくらいではアレルギーが発症しないという場合もあります。ご自身の症状の程度に合わせた対策をするようにしましょう。
毛が抜けにくい、または短毛の犬を飼う
毛が抜けにくい、または短毛な犬種ならば、比較的アレルギーの発症を回避しやすいです。
例となる犬種がこちらです。
短毛の小型犬ならば、大型犬に比べて体毛やフケの発生も少なくなるので、犬アレルギーを持っている方でも飼いやすくなります。ぜひ参考にしてみてください。
愛犬と健やかに暮らすために
犬アレルギーを調べるための検査は約800円から受けられます。年齢問わず検査できるので、まずはお近くの病院に問い合わせてみてください。
検査キットをネット通販で購入すれば、自宅でも簡単にアレルギー検査ができます。病院に行くのが億劫だという方は、検査キットを試してみるのも手です。
もし検査結果が陽性でも、症状の程度によっては、犬と一緒に暮らすことが可能です。医師に犬を飼いたいことを伝えれば、抗アレルギー剤を処方してくれる場合もあるので、まずは気軽に相談してみましょう。 アレルギー検査をすることで、愛犬との生活を安心して送れるようになります。
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