『ボール犬』について聞いたことがありますか?野球好きの方ならきっと知っていますよね。そう、ボール犬とは野球場で活躍する『ベースボール犬』のことなんです。球場のマスコット的な存在で、野球ファンを魅了しています。今回は、そんなボール犬について詳しくご紹介しますので、野球ファンの方もそうでない方もぜひご覧くださいね。
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ボール犬って何をするの?
ボール犬はもともと、アメリカのプロ野球リーグで採用されたのが最初で、その後2005年に広島カープが日本で最初のボール犬を採用し、話題になりました。
ボール犬の主な仕事内容
ボール犬の主な仕事は、審判にボールを運ぶことです。よく、テニスの試合などでプレイヤーにボールを渡している少年や少女を見かけますが、まさにあのイメージ。ボールボーイやボールガールの役目をおこなっている犬をボール犬と呼びます。
アメリカではボールのほかにバットを運んでいるコもいるようですが、日本ではカゴに入れられたボールを、審判に呼ばれたタイミングで渡しに行くという役割を担っています。
愛されるマスコットキャラクター
ボール犬の役割は、ボールを渡すだけではありません。試合中に選手や観客を和ませるというのも大きな役割です。
試合に勝っている時、負けている時にかかわらず、ボール犬が登場すると会場はそのかわいらしさと賢さに沸き立ちます。つまり、ボールを運ぶという仕事をしながらも、会場にいるみんなを笑顔にし癒すマスコットキャラクター的な要素も大きいのです。
有名なボール犬とエピソード
日本には、有名なボール犬が複数います。ここからは、そんな有名ボール犬を心温まるエピソードと一緒に紹介していきます。
1.柴犬ボール犬『わさび』
ボール犬の仕事は大型犬が活躍することが多い中、柴犬で初のボール犬として活躍したのが『わさび』です。
癒しの存在わさび
わさびの仕事は主に、試合前に行う始球式でのボール運びです。会場に『わさびちゃん』というアナウンスが流れると、ボールが入ったカゴをくわえて軽快な足取りでピッチャーマウンドへと運びます。その姿は、見ている人たちをほっこりとさせてくれる、まさに癒しの存在。
ボール犬歴10年のベテラン選手
わさびは、2008年のボール犬デビューから引退する2018年まで、なんと10年もの間ボール犬を務めました。その間、ボールが運べなくなるスランプ時期も乗り越えて、ボールを運ぶ楽しさを体いっぱいで表現してくれたわさび。ボール犬は引退しても、大好きな野球はこれからも応援し続けるそうです。
2.ボール犬『ミッキー』
広島カープで活躍したボール犬ミッキーは、日本初のボール犬として日本中のファンをトリコにしました。6歳で元の飼い主さんと別れ、訓練士の元に引き取られたミッキーは、とても賢く落ち着きのあるゴールデンレトリバーの男のコ。そのおとなしい性格や穏やかさがボール犬に向いていると評価され、2005年から広島カープのボール犬として活躍するようになりました。
多少の失敗もご愛敬
ミッキーがボール犬としての初仕事をしたのは、2005年3月12日の広島球場でした。広島カープvs福岡ソフトバンクホークスのオープン戦に呼ばれたミッキーは、審判に『来い!』とボールを要求され、カゴに3つ入ったボールを届けに行きますが審判が2つのボールを取ったところで、なぜかあわててベンチへ引き返してしまいます。
初仕事はちょっとだけ失敗してしまいましたが、2回目以降はきっちりと役目を果たしたというミッキー。その姿に会場中が笑顔になりました。
ミッキー専用ユニフォーム
多くの人に愛され人気者だったミッキーは、なんと球団から専用ユニフォームも用意してもらっていました。背番号は『111(ワンワンワン)』。ミッキーのレプリカユニフォームを着て試合を応援するミッキーファンが大勢いたことからも、ミッキーがたくさんの人に愛されていたことがうかがえますね。
ボール犬はみんなに愛される癒しの存在
野球界で活躍するボール犬たちは、本当にみんなに愛される存在です。リッキーは『終身ボール犬』の栄誉を与えられ、プロ野球チップスの中に入っているベースボールカードにも登場したほど!わさびも『日本動物大賞の審査委員特別賞』を贈られるなど、その活躍が多方面から評価されました。私たちを笑顔にさせてくれる存在のボール犬。今度球場に足を運んだ際には、ボール犬の活躍にもぜひ注目してみてくださいね。
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